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2008年11月23日 (日)

「お客様のために」?

Dc111927

 「お客様のために」という言葉をマーケット戦略の本などでよく見かける。実は最近、あるコンサルタント関係の人に、うち会社の販売向けホームページを分析してもらって、同じようなことをいわれたのだ。
 これを聞いて、なんだかもうこの人の話を聞く気が失せてしまった。よくもそんなことを平気で言えるものだと感心する。商売の目的に社会貢献だの、お客様の利益のためだのと言い切ってしまう嘘つき根性にただただ呆れかえる。もちろん呆れたからといって、反論するわけではないけれど、こういうことを平気で言う人たちとは、とにかく距離を置きたいと考えるだけだ。
 商売は、自分の利己的な利益のためにやるのでなくて、いったい何なのだ? 社会貢献のためならボランティアをやれ。お客様のためというののなら、利潤を追求するな。こんな小学生でもわかることを、美辞麗句を連ねて、何か正当化していこうとする根性が気に入らないのだ。

 フェアトレードという言葉もある。なんだそれ?って感じがする。トレードはそもそも、フェアでなくては成り立たない。出来るだけ多くの利潤を無理なくスムーズにかつ恒常的に得るために、お互い交渉してほどよい価格が決まり商売が始まる。相手を痛めつけては商売にならないのは当たり前で、わざわざフェアなんて形容詞を頭につけることこそ、胡散臭くてフェアじゃない。どこかの白人たちが考え出した言葉らしいが、商売人をバカにするのもいい加減にしろといいたくなる。

 まあいいや。

 僕はただ、出来るだけ虚構を取り去って、素直に本質に向かい合っていたい。生きているから、メシを食う。遊んだり、音楽を聴いたり。人と交わり、社会に関わる。そういう基本の行動の中に、ウソ偽りはいらない。美辞麗句も要らない。いろんなものが混ざり込むと、ただでさえ頭の悪い僕はさらに混乱する。
 自分に嘘をついていませんかと聞かれて、胸を張ってイイエと言える自信はないけど、嘘をついていませんと言い張ってしまうほどの嘘つきではないという自信はある。その辺がたぶん最後の砦。「今自分は嘘をついています。でも、もう嘘はつかないように変わっていきたいと思います」と言えるかどうか・・

 うちの商売は、もう少し大きくなって、みんなが楽になれればいいのにといつも思っているけど、なかなか簡単にはいかない。売上もさして変わらず。常に余裕がなくて、後から追いかけられているような仕事ぶりが目立つ。一つ仕事が終わればまた一つ、達成感を味わう間もなく次に取りかかる。そしてもう15年が過ぎようとしている。この余裕のなさをいつも恨めしげに思っているけど、今やらなくちゃいけないことはあるし、またそれを考えなくてはならない責任をつねに感じ続けていることに、ある種の有り難みを感じさえする。そしてこれをやりながらメシが食えるということの喜びは、地面に額をこすりつけてお礼を言いたいくらい有り難いこと。これこそが本音なんだね。
 

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